1: 海江田三郎 ★ 2016/12/25(日) 13:33:37.27 ID:CAP_USER
http://style.nikkei.com/article/DGXMZO10883970Q6A221C1PPE001?channel=DF280120166591
地金やコイン、上場投資信託(ETF)を通じたプラチナ投資が国内で急増している。 昨年から金の価格を下回る「逆転現象」が続き、現在のプラチナ価格を割安とみる投資家が多いためだ。 値動きの荒さからプラチナ投資にはリスクが伴う。その値動きに売買益を得るチャンスを見いだす投資家もいるようだ。
プラチナ投資が国内で急増したのは昨年から。貴金属販売最大手の田中貴金属工業ではプラチナ地金 の販売量が16.7トンに達し、それまで最高だった2008年の13.6トンを2割強も上回った(グラフA)。
プラチナの産出量は年間200トン弱と金の15分の1未満で、流通量も少ない。ところが、同社の昨年の販売量は金(32トン) の5割強に及ぶ。勢いは今年も衰えない。1~9月の販売実績は11.3トンと前年同期に比べ14%増加した。 金の販売量が20.5トンと同9%減ったのとは対照的だ。
■コイン販売急伸 コインの販売も伸びている。これまでプラチナコインは発行・流通量が少なく、投資人気が盛り上がっても 店頭では品切れが常だった。プラチナコインには米国の「イーグル」やカナダの「メープルリーフ」があるものの、 ともに供給は安定せず、既存コインの流通が頼りだからだ。 だが、今年4月に金貨の販売で歴史のあるオーストリア造幣局の「プラチナウィーンコインハーモニー」 (大きさは1トロイオンス=約31グラムのみ)が登場し、店頭で買いやすくなった。「プラチナコインの売れ行きも 4月以降は金貨の半分ほどに膨らんでいる」(田中貴金属工業の加藤英一郎貴金属リテール部長) プラチナ人気の背景にあるのが、価格が金を下回る逆転現象だ。貴金属市場では金より希少で、 生産コストも高いプラチナが金価格を上回ることが正常とされる。「リサイクルして地金に再生するコストも金に比べて高い」(加藤部長)。 金地金や金貨の純度が「99.99%以上」が標準であるのに対し、プラチナは「99.95%以上」である理由も精錬コストの抑制にある。
ところが、昨年からプラチナ価格は一貫して金価格を下回り、国際市場では一時、差が1トロイオンス300ドルを超え、過去最大に達した。 プラチナ需要は自動車の排ガスを浄化する触媒をはじめ工業用途が6割を占める。工業需要の後退を招く 世界の経済不安はプラチナ相場に下げ圧力となる。一方、金の工業用途は1割にすぎない。経済不安や地政学リスクは 金市場にマネーが向かう材料になる。 10年以降の欧州危機など世界経済の先行きに不安が強まると、まれに価格は逆転する。ただ、これほど長期間、 大幅に逆転したケースはこれまでない。多くの投資家はそこに「買い時」を感じたとみられる。 三菱UFJ信託銀行のETF「プラチナの果実」も金との価格逆転が顕著になった15年から投資残高が急増した(グラフB)。 直近は約120億円と15年1月の4.5倍。東京証券取引所に上場するETF、上場投資証券(ETN)200銘柄のうち残高が10月時点で 100億円を超すのは全体の4分の1で「プラチナの果実」はそこに食い込んだ。10月の売買代金も47億円と「金の果実」(56億円)に次ぐ28番目だ。
「受益権口数でみて個人投資の比率が8割弱と金の5割より多いのが特徴。 それでも地銀などの投資も入るようになった」(三菱UFJ信託銀行の星治フロンティア戦略企画部長) 宝飾品のプラチナ需要は世界の8割近くを中国が占める。しかし投資需要の盛り上がりは日本特有の現象だ。 「プラチナカード」「プラチナチケット」といった言葉に象徴されるように、日本人はとりわけプラチナに特別な価値を置く。
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