1: 首都圏の虎 ★ 2020/01/15(水) 09:36:46.73 ID:BuYVde8f9
「おもてなし」が日本を滅ぼす…?
海外を旅行して日本と比べて各種サービスが「雑だな」と感じた方は多いでしょう。
しかしこの感覚が、日本の経済的な低迷の原因の一つであるとしたら、あなたはどう思うでしょうか。
実は主要国の生産性が高いのは、日本と比べて各種のサービスがとても「雑」だからなのです。逆に日本の消費者が「雑なサービスでもよい」と納得できるのであれば、日本の生産性は思いのほか伸びる可能性がある。
日本の生産性が低いと指摘されているのは、「日本人の価値観の問題に帰結する」といっても過言ではないのです。
今回はそうした話から日本の生産性が低い理由を考えてみたいと思います。
.
最低賃金の大幅な引き上げが招く危機
昨今の日本の生産性を高めようという議論は、実は「最低賃金の大幅な引上げ」の議論と密接にかかわっていることをご存知でしょうか。
昨年の経済財政諮問会議でも最低賃金を5%引き上げるべきだという意見があったということですが、それは政府内に「何としても労働生産性を上げろ」という掛け声があるからです。しかし、生産性を上げることは何も最低賃金を大幅に上げることだけで成し得ることではないということを、私はこれまで寄稿した記事で主張してきました。
参考記事
◆『「最低賃金1000円実現」で、これから日本で起きるヤバすぎる現実』
(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67370)
日本の生産性を地道に上げていくためには、最低賃金の大幅な引き上げによって一律でやろうとすると、かなり高い確率で失敗することになるでしょう。
そのような総論的な対応策よりも、日本の企業が抱えている問題点や業界別に生産性を下げている要因を分析し、各論で対応したほうが現実的であり効果が見込めると思います。そういった意味でも、専門家は、安直な対応策を分け隔てなく推し進めようとするのではなく、バランスの良いアプローチを考えなければなりません。
IT投資が遅すぎる日本
たとえば昨年の政府の諮問会議等の議論を見ていると、日本の企業の効率がITの分野で低すぎるという話はあまりされている様子がありません。日本の低生産性の主因のひとつは、ITやAIの分野でかなり遅れているということです。
日本の企業が真っ先に着手するべきは、効率性が劣る古い情報システムの刷新です。とくに大手企業ではおよそ7割~8割が老朽化したシステムに見切りをつけることができずにいるのです。
その結果として、日本のIT投資は停滞し続けています。
2017年のIT投資は16兆3000億円と、1997年の最盛期から2割程度減ってしまっているのです。過去20年間のほぼ同じ期間で、IT投資がアメリカでは2倍を超える水準に増加していますし、ドイツやフランスなど欧州の主要国でもアメリカほどではないにしても軒並み増えています。
さらに問題なのは、日本企業はIT投資の8割を既存の古いシステムの維持や運用に使っているということです。投資額が米欧に比べて少ないばかりか、その多くは運用コストが高く生産性の低いシステムの維持費に使用されているのです。新しい付加価値を生むために新しいシステムを導入するという決断ができずにいるというわけです。
これではいくらAIやビッグデータの活用の旗を振っていても、かけ声倒れになる可能性が高いといえるでしょう。
その一方で、新興国の企業は古いシステムを抱えていないだけに、躊躇なく最新のシステムを導入して、業務のデジタル化で日本企業の先を行っています。
積極的にデジタル技術を取り入れて、事業を急拡大する企業が増えているのです。
日本の経営者たちも古いシステムの除去に尻込みすることなく、システムをクラウド型に切り替えるという決断をする必要があります。
とりわけ経団連に加盟する企業では、サラリーマン社長ゆえに大型のIT投資に踏み切ることができず、遅かれ早かれ多くの大手企業は競争力を失い、日本の生産性は他の主要国との差が開いていってしまうのではないかと危惧しているところです。
これに比べて、これまでシステムを導入してこなかった割合が高い中小企業のほうが、規模が小さいメリットを生かして、業務のクラウド化によって効率化を推し進めることができる可能性が高いように思われます。
全文はソース元で
1/15(水) 8:01配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200115-00069708-gendaibiz-bus_all
海外を旅行して日本と比べて各種サービスが「雑だな」と感じた方は多いでしょう。
しかしこの感覚が、日本の経済的な低迷の原因の一つであるとしたら、あなたはどう思うでしょうか。
実は主要国の生産性が高いのは、日本と比べて各種のサービスがとても「雑」だからなのです。逆に日本の消費者が「雑なサービスでもよい」と納得できるのであれば、日本の生産性は思いのほか伸びる可能性がある。
日本の生産性が低いと指摘されているのは、「日本人の価値観の問題に帰結する」といっても過言ではないのです。
今回はそうした話から日本の生産性が低い理由を考えてみたいと思います。
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最低賃金の大幅な引き上げが招く危機
昨今の日本の生産性を高めようという議論は、実は「最低賃金の大幅な引上げ」の議論と密接にかかわっていることをご存知でしょうか。
昨年の経済財政諮問会議でも最低賃金を5%引き上げるべきだという意見があったということですが、それは政府内に「何としても労働生産性を上げろ」という掛け声があるからです。しかし、生産性を上げることは何も最低賃金を大幅に上げることだけで成し得ることではないということを、私はこれまで寄稿した記事で主張してきました。
参考記事
◆『「最低賃金1000円実現」で、これから日本で起きるヤバすぎる現実』
(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67370)
日本の生産性を地道に上げていくためには、最低賃金の大幅な引き上げによって一律でやろうとすると、かなり高い確率で失敗することになるでしょう。
そのような総論的な対応策よりも、日本の企業が抱えている問題点や業界別に生産性を下げている要因を分析し、各論で対応したほうが現実的であり効果が見込めると思います。そういった意味でも、専門家は、安直な対応策を分け隔てなく推し進めようとするのではなく、バランスの良いアプローチを考えなければなりません。
IT投資が遅すぎる日本
たとえば昨年の政府の諮問会議等の議論を見ていると、日本の企業の効率がITの分野で低すぎるという話はあまりされている様子がありません。日本の低生産性の主因のひとつは、ITやAIの分野でかなり遅れているということです。
日本の企業が真っ先に着手するべきは、効率性が劣る古い情報システムの刷新です。とくに大手企業ではおよそ7割~8割が老朽化したシステムに見切りをつけることができずにいるのです。
その結果として、日本のIT投資は停滞し続けています。
2017年のIT投資は16兆3000億円と、1997年の最盛期から2割程度減ってしまっているのです。過去20年間のほぼ同じ期間で、IT投資がアメリカでは2倍を超える水準に増加していますし、ドイツやフランスなど欧州の主要国でもアメリカほどではないにしても軒並み増えています。
さらに問題なのは、日本企業はIT投資の8割を既存の古いシステムの維持や運用に使っているということです。投資額が米欧に比べて少ないばかりか、その多くは運用コストが高く生産性の低いシステムの維持費に使用されているのです。新しい付加価値を生むために新しいシステムを導入するという決断ができずにいるというわけです。
これではいくらAIやビッグデータの活用の旗を振っていても、かけ声倒れになる可能性が高いといえるでしょう。
その一方で、新興国の企業は古いシステムを抱えていないだけに、躊躇なく最新のシステムを導入して、業務のデジタル化で日本企業の先を行っています。
積極的にデジタル技術を取り入れて、事業を急拡大する企業が増えているのです。
日本の経営者たちも古いシステムの除去に尻込みすることなく、システムをクラウド型に切り替えるという決断をする必要があります。
とりわけ経団連に加盟する企業では、サラリーマン社長ゆえに大型のIT投資に踏み切ることができず、遅かれ早かれ多くの大手企業は競争力を失い、日本の生産性は他の主要国との差が開いていってしまうのではないかと危惧しているところです。
これに比べて、これまでシステムを導入してこなかった割合が高い中小企業のほうが、規模が小さいメリットを生かして、業務のクラウド化によって効率化を推し進めることができる可能性が高いように思われます。
全文はソース元で
1/15(水) 8:01配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200115-00069708-gendaibiz-bus_all