たとえばバーテンダーの仕事。これがコンピューターに代わられる確率は77%。そんな大胆予測を披露した
論文が全世界で話題だ。論文の執筆者が本誌に語った、凄まじすぎる「雇用の未来」。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925
「コンピューターの技術革新がすさまじい勢いで進む中で、これまで人間にしかできないと思われていた仕事が
ロボットなどの機械に代わられようとしています。たとえば、『Google Car』に代表されるような無人で走る自動運転車は、
これから世界中に行き渡ります。そうなれば、タクシーやトラックの運転手は仕事を失うのです。
これはほんの一例で、機械によって代わられる人間の仕事は非常に多岐にわたります。私は、米国労働省のデータに基づいて、
702の職種が今後どれだけコンピューター技術によって自動化されるかを分析しました。
その結果、今後10~20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高いという結論に至ったのです」
人間が行う仕事の約半分が機械に奪われる
そんな衝撃的な予測をするのは、英オックスフォード大学でAI(人工知能)などの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授である。
そのオズボーン氏が、同大学のカール・ベネディクト・フライ研究員とともに著した『雇用の未来コンピューター化によって
仕事は失われるのか』という論文が、いま世界中で話題となっている。
同論文の凄味は、702の職種すべてについて、コンピューターに取って代わられる確率を仔細に試算したことにある。
言うなれば、これから「消える職業」「なくなる仕事」を示したに等しく、これが産業界に衝撃を与えているわけだ。
右に載せたのは、そうした「消える、なくなる」可能性の高い主な仕事である。いずれもコンピューターに代わられる確率は90%以上という驚くべき数字が弾きだされている。
オズボーン氏が言う。
「各仕事に必要なスキルはどのようなもので、そのスキルを機械がどれだけ自動化できるのかを、
テクノロジーの発展のトレンドを考慮して詳細に調べ上げました。具体的には、コンピューター化の
障壁となりうる9つの仕事特性を抽出して
たとえば、手先の器用さ、芸術的な能力、交渉力、説得力など、702の職種を評価したのです。
これまでロボットはルーチン的な作業しかできないとされてきましたが、ここ10年間におけるロボットの能力向上は目覚ましいものがあります。
ロボットが完全に人間の知性を手に入れるにはあと少なくとも50年はかかると言われていますが、その過程で、多くの仕事が機械の脅威にさらされることがわかってきました」
日本におけるロボット市場は直近では9000億円ほどだが、これが’20年には約3兆円、’35年には10兆円程にまで達するといわれる。
この10月に行われた日本最大のIT・エレクトロニクス見本市『CEATEC』では、人間相手にラリーをする卓球ロボットなどが披露され、
来場者の度肝を抜いたばかり。最近では携帯大手ソフトバンクが、人間相手に会話をする
世界初の感情認識パーソナルロボット『Pepper』を発表するなど、各企業のロボット開発競争は熾烈化している。
子供の頃に憧れたSFの世界が現実化する日が近づくようでワクワクする面もあるが、オズボーン氏が指摘するように
それは同時にロボットが人間の仕事を奪う皮肉な結果をもたらすのである。
■弁護士から警察まで
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925?page=2
■知識労働者が次々失業
■絶対に消えない仕事とは?