1: 謎の二枚貝 ★ 2018/07/26(木) 22:37:28.90 ID:CAP_USER
急避難的に資金の避難先として日本円を買う、いわゆる「有事の円買い」は投資家にとっての常とう手段だ。
ところが、今年は、世界的な貿易摩擦が発生し、中国の人民元は急落。また米国の大統領が、公然と金融市場に口先介入しないという長年の慣行を無視して、ドル高を嘆いたにもかかわらず、円は弱いままだ。特に今月は、円は先進国通貨で構成される、いわゆる「G10」通貨の中で最も弱くなっている。
月間2兆円近くの貿易黒字に支えられ、安全な避難先としての日本円のステータスは疑いようもないが、日本の投資家が海外資産を買い控えるような大激震に世界市場が見舞われない限り、円の脆弱(ぜいじゃく)さが続く可能性が高い。
各国中央銀行が、金融緩和を終える「出口」に向かっているのに対して、日銀が大きく出遅れていることは大きな要因の一つだ。
インフレ率が日銀の目標を依然はるかに下回り、企業業績の回復も緩慢な現在の状況下で、日銀が金融緩和策を手じまいする出口戦略に積極的に向かうことができるのか、投資家は懐疑的な見方をしている。
日銀が金融緩和策の「持続可能性を高める」ため、政策修正を検討しているとの報道が相次ぐ中でも円の上昇は週明け23日、短期的なものにとどまった。
「日銀は依然として緩和策を継続しており、国内投資家が円を借りて海外資産を買うのを後押ししている」。9830億ポンド(約144兆円)の資産を運用する英リーガル・アンド・ジェネラル・インベストメント・マネジメントのアントン・エーザー最高投資責任者(CIO)はそう話す。
米連邦準備理事会(FRB)が2016年以降、利上げを7回実施し、欧州中央銀行(ECB)も債券買い入れ策の年内終了を計画している中で、日銀はペースこそ鈍化しているものの国債買い入れを継続。
その結果、日本の投資家は、世界市場の動揺にもかかわらず、海外資産に資金を投入し続ける可能性が高い。
日本の投資家による6月の外国株式投資はネットで1.5兆円の買い越しとなり、この3年近くで最高となった。貿易摩擦が激しさを増した7月の第1週でも、3710億円相当の外国株を購入している。
<ヘッジ敬遠>
一方、日本の投資家は、自らが抱える巨額な米国資産の為替リスクをヘッジすることに対して、消極姿勢を強めている。
「一部の投資家は、外国債券投資に対する為替ヘッジを減らしているように思う」と、大手邦銀のシニアトレーダーはロイターに語った。
フルヘッジで米10年債を買っている日本のファンドマネジャーは現在、昨年上期と比べても半分程度の30ベーシスポイント程度の利回りしか稼げない。また、FRBの利上げ継続が見込まれる中で、ヘッジ後の利回りは今後さらなる低下が予想される。
日本の投資家によるヘッジの削減は、円需要が減ることを意味する。
「為替ヘッジコストは急上昇している。日本の投資家はヘッジをやめ、それが円の買い控えにつながっている。円売りの流れだ」と、RBCキャピタル・マーケッツ(ロンドン)の首席為替ストラテジスト、アダム・コール氏は指摘する。
円売りのもう1つの要因は、低迷する国内経済成長と人口減から日本企業が海外で買収を加速させていることだ。トムソン・ロイターのデータによると、今年前半の日本企業による外国企業の買収額は計13兆円と過去最高を記録した。
その中には、武田薬品工業(4502.T)が、アイルランド製薬大手シャイアー(SHP.L)を約7兆円で買収する案件も含まれている。
この買収合意を受け、4月初めに英ポンドは円に対し4%以上も上昇したが、5月に武田がシャイアーの株主にドル建てで支払うとの報道が伝わると、ドルが買われ始めた。
続きはソースで
Reuter
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