http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201505/20150514_13012.html
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準大手証券の岡三証券仙台支店(仙台市青葉区)の営業担当者が顧客にうその株価を報告し、損失を膨らませていた可能性が出ている問題で、別の担当者が交通事故で判断力が低下した仙台市太白区の無職女性(80)に金融商品の取引を持ち掛け、十分な説明をせず売買を繰り返していた疑いがあることが14日、分かった。関係者らによると、女性は2004年8月、同社との取引を開始。07年7月に夫=当時(75)=が運転する車に同乗し交通事故に遭い、あごの骨を折って入院。夫は事故で死亡した。
同社の担当者は事故の約1カ月半後、病室を訪れ、新たな取引を勧めた。
09年10月までに海外社債など79回の売買を繰り返し、女性は741万円の損失を被ったという。女性側は「女性は重傷を負った上、夫を亡くしたショックを受けていた。精神安定剤の副作用もあり、取引に必要な判断力を失っていた。当時の記憶すらなく、損失を知ったのは事故から2年5カ月後だった」と主張していた。女性は11年7月、同社に損害賠償などを求める訴訟を仙台地裁に提起。 同社側は「無断で取引した事実はない」と反論したが、14年12月、双方が同社の違法行為を確認した上で、女性に解決金285万円を支払うことで和解していた。岡三証券グループは「個別事案につき、回答できない」(広報部)とコメントしている。同支店をめぐっては、13年9月~14年11月、営業担当者が仙台市泉区の無職男性(68)にうその株価を教え続け、損失を膨らませた疑いが発覚。金融商品取引法に抵触するとして、男性は提訴も視野に第三者機関に和解の仲介を申し立てている。