1: 首都圏の虎 ★ 2020/10/07(水) 12:52:14.01 ID:CAP_USER9
バリュエーションなお低く、株価は5倍に上昇も-マインドセット 懐疑的な見方も多く、7万円を超える上昇は限定的とジェフリーズ 人気ゲーム「スーパーマリオ」シリーズを生み出した任天堂の株価の最高値更新が意識される中、旗艦商品である家庭用ゲーム機「スイッチ」が永久的なゲームプラットフォームとなり、ヒット商品が出ては再び売れなくなるという業界サイクルを同社が脱する転換点に近づいているのではないかと強気派は期待している。
長年の任天堂ウォッチャーの多くは最高値更新が近いかどうか疑問視しているものの、米テスラ株のように急騰し、2、3倍さらには5倍になるとの見方もある。任天堂株は年初来で約30%上昇。スイッチの1-6月期の販売台数は前年同期比で95%増えた。
強気派の一部は、任天堂がスイッチでユーザーベースを維持しながら段階的に新たなプラットフォームを打ち出せる企業に転換できると考えている。過去には据え置き型ゲーム機「Wii(ウィー)」がヒットしたが、後続の「Wii U」は不調に終わった。
10ウエスト・アドバイザーズの投資マネジャー、トアン・トラン氏はゲーム機を新たに出すごとに「利用者ベースはゼロに戻り、稼ぐ力も基本的にゼロに戻ってしまう」と指摘。むしろ、数年ごとにスイッチのより強力な更新モデルを導入することで、任天堂は循環サイクルから自由になれると指摘する。
そうした永続的なプラットフォームモデルは既に存在する。米アップルの「iPhone(アイフォーン)」だ。アイフォーンと同様に、スイッチの新バージョンはそれまでにリリースされた全てのゲームと互換性があり、より強力で機能も増える可能性がある。それがユーザーをつなぎ止め、利益と売上高が一段と予測しやすくなる。
任天堂はこれまで、スイッチのライフサイクルを過去のゲーム機と比較して長くしたい意向は示しているが、アップルのようなビジネスモデルを追求する方針は示していない。スイッチに固執すれば、任天堂がこれまで追求してきたハードウエア面での大胆なイノベーションを抑えかねないとの見方もある。
任天堂の古川社長「できるだけライフサイクル長くしたい」-スイッチ
スイッチ需要の高まりを背景に、任天堂株は最近、心理的に重要な節目の5万円を突破し、過去最高値の7万3200円が視野に入ってきた。新型コロナウイルス感染拡大に伴う巣ごもりの影響で今年4-6月期の連結営業利益は同四半期での過去最高を更新したにもかかわらず、同社は今期(2021年3月期)の売上高について、やや減少して1兆2000億円になると予測。アナリストの予想平均では1兆4200億円が見込まれている。
市場への影響力が急速に強まっている米国の個人投資家も任天堂株に注目し始めており、同銘柄はオンライン証券会社ロビンフッド・マーケッツのユーザーが最も多く保有する日本株の1つだ。
マインドセット・キャピタルのアーロン・エデルハイト最高経営責任者(CEO)は任天堂株について、「バリュエーションは不可解なほど低水準のままだ」と指摘。 投資家に嫌われ、誤解され、事業モデルの岐路に直面していた13年当時のマイクロソフトと似ているとして、いずれ5倍に上昇する可能性がある「有望株」になるとの見方を示した。
米大手ハイテク銘柄「FAANG」の向こう1年間の利益見通しに基づく株価収益率が平均で約38倍であるのに対し、任天堂は20倍だ。
ただ、なお懐疑的な任天堂ウォッチャーも多い。Wiiの人気絶頂のさなかに株価が急落した記憶や後続のWii Uで任天堂がブランド力を生かせなかったためだ。
ジェフリーズ証券アナリストのアツール・ゴヤール氏は「新型コロナの影響で、ピークは以前に予測した水準よりも高くなっている」と指摘。 利益のピークは来期(22年3月期)に到来するとみる同氏は9月、任天堂株の投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を6万9500円に設定。短期的見通しはポジティブとしたが、「現時点で分かっていることに基づけば、7万円を超える上昇は極めて限定的」との見方を示した。
新型コロナの巣ごもり需要で任天堂には「スイッチのサイクル的な業績ピークを市場が心配し始める前に、長期戦略を立て直す期間があともう1年与えられた」ともゴヤール氏は指摘した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-10-06/QHQZ1VDWX2PU01?utm_content=japan&utm_campaign=socialflow-organic&cmpid%3D=socialflow-twitter-japan&utm_medium=social&utm_source=twitter