1: 海江田三郎 ★ 投稿日:2016/02/01(月) 09:41:33.31 ID:CAP
http://diamond.jp/articles/-/85299?page=2
お金の謎を解く冒険。今回は竹中平蔵さん。本連載ラストは、これからの日本を担う16歳へのメッセージ。 「先の見えない時代を生き抜くためのヒント」がきっと見つかるはずです。
話題の投資マンガ「インベスターZ」とは中学生が株式投資!??世界一タメになるお金漫画、誕生!創立130年の超進学校・道塾学園にトップ合格した財前孝史。 入学式翌日に明かされる学園の秘密、それは各学年成績1位のみが参加する「投資部」が存在することだった。 少年よ、学び儲けよ!そして大金を抱け!!?投資部・財前の「株儲け」がいま、幕を開ける。
かつて不安じゃない時代があっただろうか?いま、若い人と話すと、 「不安だ」 「先が見えない」 ?みなさん、こう言います。私はこう思うんです。 ?逆に、いままで不安がじゃない時代があったのだろうか。誰にとっても等しく、先が見えて順風満帆な時代があったのだろうか。……そんな時代はありません。?たとえば、明治から太平洋戦争の終戦までの約80年間は、毎日が経済危機のような時代です。何が起きるかわからない国内の労働市場は貧弱だから、日本人が海外に出稼ぎに出ていた時代もあったんです。その行き先はブラジルだったりしました。生き抜くために、未開拓の土地を開墾した人々がいたんです。
<今回の先生> 竹中平蔵(たけなか・へいぞう
1951年生まれ。一橋大学経済学部卒業。日本開発銀行設備投資研究所、大蔵省財政金融研究室主任研究官、ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学教授などを経て、2001年発足の小泉純一郎内閣に参画。構造改革を主導する。第二次安倍内閣では「産業競争力会議」「国家戦略特別区域諮問会議」メンバーとして活動。そのほか、社団法人日本経済研究センター特別顧問、アカデミーヒルズ理事長、パソナグループ取締役会長、オリックス株式会社社外取締役などを兼任。著書多数。
(中略)
いま現在、日本人は快適な環境で暮らせていますが、これはいつまで長続きするでしょうか。日本の1人あたりGDPは、世界トップのノルウェーやスイスなど比べると、半分以下しかありません。アメリカの1人あたりGDPは、日本より3割高い。成長率も上ですから、この差は開き続けている。
不思議でならないのは、国内の格差問題に対しては、みんな極端にナーバスになるのに、 世界のなかで日本が格差をつけられていることに対しては、関心が払われないということです。単にこれは「頑張るのがきらい」なだけなのかもしれません。
もちろん「わたしは頑張りたくない。楽に生きたい。いまがぬるま湯なら、つかれなくなるまで、つかっていたい」 と考える人もいるでしょう。それならそれでいい。その権利は誰にもあるわけですから。ただ一つ言っておきたいのは、 「何もやらずに楽に生きる」ための基盤は、みんなが想像しているよりも早く崩れるかもしれない、ということです。
以前、鳥越俊太郎さんたちと、あるテレビ番組に出ました。 いま話したような文脈で、「日本の若者は海外に出るべきだ。世界の現状を見るべきだ」と話していたら、スタジオに抗議の電話がいっぱいかかってきました。視聴者は「大きなお世話だ。ほっといてくれ」と言うんですよ。
ただ、わたしはこう言いました。「確かにそうだ。若者は自由にやればいい。貧しくなる自由がある。若者には楽をして貧しくなる自由があるから、選べるなら選べばいい。その代わり、頑張って豊かになった人に対して文句を絶対に言うな。君たちが貧しくなる理由を選ぶんだったら、それはそれでいい」
でも、彼らはきっと文句を言いますよ。なぜなら強い信念をもってそうなっているわけじゃないんだから。楽をして貧しくなるのも一つの道ですし、世界との競争とは別の場所で生きていくのも立派な道でしょう。 わたしはそれも否定しません。ただ、やるんなら信念を持ってやって欲しいんです。そもそも自由な世界、個人を尊重する世界とは、こういうことなんですから。
(後略)
お金の謎を解く冒険。今回は竹中平蔵さん。本連載ラストは、これからの日本を担う16歳へのメッセージ。 「先の見えない時代を生き抜くためのヒント」がきっと見つかるはずです。
話題の投資マンガ「インベスターZ」とは中学生が株式投資!??世界一タメになるお金漫画、誕生!創立130年の超進学校・道塾学園にトップ合格した財前孝史。 入学式翌日に明かされる学園の秘密、それは各学年成績1位のみが参加する「投資部」が存在することだった。 少年よ、学び儲けよ!そして大金を抱け!!?投資部・財前の「株儲け」がいま、幕を開ける。
かつて不安じゃない時代があっただろうか?いま、若い人と話すと、 「不安だ」 「先が見えない」 ?みなさん、こう言います。私はこう思うんです。 ?逆に、いままで不安がじゃない時代があったのだろうか。誰にとっても等しく、先が見えて順風満帆な時代があったのだろうか。……そんな時代はありません。?たとえば、明治から太平洋戦争の終戦までの約80年間は、毎日が経済危機のような時代です。何が起きるかわからない国内の労働市場は貧弱だから、日本人が海外に出稼ぎに出ていた時代もあったんです。その行き先はブラジルだったりしました。生き抜くために、未開拓の土地を開墾した人々がいたんです。
<今回の先生> 竹中平蔵(たけなか・へいぞう
1951年生まれ。一橋大学経済学部卒業。日本開発銀行設備投資研究所、大蔵省財政金融研究室主任研究官、ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学教授などを経て、2001年発足の小泉純一郎内閣に参画。構造改革を主導する。第二次安倍内閣では「産業競争力会議」「国家戦略特別区域諮問会議」メンバーとして活動。そのほか、社団法人日本経済研究センター特別顧問、アカデミーヒルズ理事長、パソナグループ取締役会長、オリックス株式会社社外取締役などを兼任。著書多数。
(中略)
いま現在、日本人は快適な環境で暮らせていますが、これはいつまで長続きするでしょうか。日本の1人あたりGDPは、世界トップのノルウェーやスイスなど比べると、半分以下しかありません。アメリカの1人あたりGDPは、日本より3割高い。成長率も上ですから、この差は開き続けている。
不思議でならないのは、国内の格差問題に対しては、みんな極端にナーバスになるのに、 世界のなかで日本が格差をつけられていることに対しては、関心が払われないということです。単にこれは「頑張るのがきらい」なだけなのかもしれません。
もちろん「わたしは頑張りたくない。楽に生きたい。いまがぬるま湯なら、つかれなくなるまで、つかっていたい」 と考える人もいるでしょう。それならそれでいい。その権利は誰にもあるわけですから。ただ一つ言っておきたいのは、 「何もやらずに楽に生きる」ための基盤は、みんなが想像しているよりも早く崩れるかもしれない、ということです。
以前、鳥越俊太郎さんたちと、あるテレビ番組に出ました。 いま話したような文脈で、「日本の若者は海外に出るべきだ。世界の現状を見るべきだ」と話していたら、スタジオに抗議の電話がいっぱいかかってきました。視聴者は「大きなお世話だ。ほっといてくれ」と言うんですよ。
ただ、わたしはこう言いました。「確かにそうだ。若者は自由にやればいい。貧しくなる自由がある。若者には楽をして貧しくなる自由があるから、選べるなら選べばいい。その代わり、頑張って豊かになった人に対して文句を絶対に言うな。君たちが貧しくなる理由を選ぶんだったら、それはそれでいい」
でも、彼らはきっと文句を言いますよ。なぜなら強い信念をもってそうなっているわけじゃないんだから。楽をして貧しくなるのも一つの道ですし、世界との競争とは別の場所で生きていくのも立派な道でしょう。 わたしはそれも否定しません。ただ、やるんなら信念を持ってやって欲しいんです。そもそも自由な世界、個人を尊重する世界とは、こういうことなんですから。
(後略)