1: 田杉山脈 ★ 2020/09/27(日) 01:30:49.11 ID:CAP_USER
「I bought more Japanese ETFs……(日本のETFをさらに買ったぞ)」
本誌連載「2020年、お金と世界はこう動く」の筆者、ジム・ロジャーズ氏は8月31日、安倍晋三前首相の辞任表明を受け、本誌のメールに対して、こう打ち返してきた。
ジム氏はこれまでの連載の中で、「最近、日本株のETF(上場投資信託)を買った」ことを明らかにしている。そのETFを、「安倍辞任」で買い増しした、というのだ。
ジム氏といえばジョージ・ソロス、ウォーレン・バフェット両氏と並び、「世界3大投資家」の一人とされるマネーの巨人である。そのジム氏が数ある投資先の中から日本株ETFを選んでいる。
そもそも「ETF」とは何か。経済アナリストの森永康平氏が言う。
「文字どおり株式市場に上場している投資信託です。ETFは株価が日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)など、その国を代表する株価指数に連動するように運用されているのが一般的です。普通の投資信託は1日に1回しか買えませんが、ETFは株式市場に上場しているので、市場が開いていればいつでも売買が可能です。売買価格を指定する『指値』も使えます」
こういうことだ。
例えば日経平均を扱うETFの価格は、現物市場と同じ値動きをするように設定されている。先月28日、安倍氏の首相辞任の意向が伝わると、日経平均は一時、前日終値から600円超下がった。終値は300円安まで戻しているから、下がったタイミングで買えていれば、その日のうちに利益を出すこともできた。こうした構造から、ETFは株式投資に慣れた投資家向きの商品といえる。なるほど投資の大家、ジム氏に向いている。
「ジム氏はグローバルに投資している。だから日本については、個別企業の業績など詳しい要因を分析するのではなく、市場に幅広く投資するETFを選んでいるのではないでしょうか」(森永氏)
今週号の連載でも触れられているが、興味深いのはジム氏のETF購入の理由である。これまでの連載でも、大意、次のように述べている。
「日本銀行の黒田東彦総裁が、新型コロナによる経済危機でお金を大量に刷り、債券やETFを買っている。黒田総裁が買うから私もETFを買う。私は日銀がやっていることをまねしているだけだ」
確かにETF市場を探ると、日本の株式市場全体を含めて「主役」の一角は、もう何年も日銀が務めていることがわかる。ニッセイ基礎研究所の井出真吾上席研究員が言う。
「日銀は2010年から日本株ETFを買い始め、一貫して買う量を増やし続けています。13年に黒田総裁の異次元緩和が始まると、同年の年間1兆円から14年に3兆円、16年に6兆円、そして今年コロナ危機で3月に12兆円まで枠を増やしました」
今や日銀が購入したETFは時価で39兆円にまで達している。なぜ、日銀はここまでETFを買い続けるのか。
「日銀は金融緩和の一環と言っていますが、市場では株価の下支え策と受け止められています。量が増え続けているのは、マーケットは日銀の『買い』にすぐなれっこになってしまうからです。量を増やさないと株価下支えの『効き目』が切れてしまうのです。一種の中毒といっていいでしょう」(井出上席研究員)
ETFも投資信託だから、その背後には現物株の裏付けがある。日銀から買いが入ると運用会社は新たなETFを組成するために市場からの現物買いに走る。投資家は、日銀の買いで価格が上がったETFと現物の価格差からの鞘取りを狙って現物買いに走る。このように、日銀がETFを買うと、さまざまなルートで現物株に買いが入るから株価が上がるのだ。
そのかいあって、コロナでの3月の暴落を除いては株価は上昇基調を保っている。日銀のETF買いは、止めてしまえば株価が維持できなくなる恐れがある。
「だから、もはや簡単に止めることは不可能なレベルになっています」(同)
ジム氏も、こうした流れを見越しているのだろうが、では、なぜジム氏は日銀のまねをすれば儲かると思っているのか。 以下ソース https://news.yahoo.co.jp/articles/8733ec6d4a244224087db766f90898b2f4c4f96d?page=1
本誌連載「2020年、お金と世界はこう動く」の筆者、ジム・ロジャーズ氏は8月31日、安倍晋三前首相の辞任表明を受け、本誌のメールに対して、こう打ち返してきた。
ジム氏はこれまでの連載の中で、「最近、日本株のETF(上場投資信託)を買った」ことを明らかにしている。そのETFを、「安倍辞任」で買い増しした、というのだ。
ジム氏といえばジョージ・ソロス、ウォーレン・バフェット両氏と並び、「世界3大投資家」の一人とされるマネーの巨人である。そのジム氏が数ある投資先の中から日本株ETFを選んでいる。
そもそも「ETF」とは何か。経済アナリストの森永康平氏が言う。
「文字どおり株式市場に上場している投資信託です。ETFは株価が日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)など、その国を代表する株価指数に連動するように運用されているのが一般的です。普通の投資信託は1日に1回しか買えませんが、ETFは株式市場に上場しているので、市場が開いていればいつでも売買が可能です。売買価格を指定する『指値』も使えます」
こういうことだ。
例えば日経平均を扱うETFの価格は、現物市場と同じ値動きをするように設定されている。先月28日、安倍氏の首相辞任の意向が伝わると、日経平均は一時、前日終値から600円超下がった。終値は300円安まで戻しているから、下がったタイミングで買えていれば、その日のうちに利益を出すこともできた。こうした構造から、ETFは株式投資に慣れた投資家向きの商品といえる。なるほど投資の大家、ジム氏に向いている。
「ジム氏はグローバルに投資している。だから日本については、個別企業の業績など詳しい要因を分析するのではなく、市場に幅広く投資するETFを選んでいるのではないでしょうか」(森永氏)
今週号の連載でも触れられているが、興味深いのはジム氏のETF購入の理由である。これまでの連載でも、大意、次のように述べている。
「日本銀行の黒田東彦総裁が、新型コロナによる経済危機でお金を大量に刷り、債券やETFを買っている。黒田総裁が買うから私もETFを買う。私は日銀がやっていることをまねしているだけだ」
確かにETF市場を探ると、日本の株式市場全体を含めて「主役」の一角は、もう何年も日銀が務めていることがわかる。ニッセイ基礎研究所の井出真吾上席研究員が言う。
「日銀は2010年から日本株ETFを買い始め、一貫して買う量を増やし続けています。13年に黒田総裁の異次元緩和が始まると、同年の年間1兆円から14年に3兆円、16年に6兆円、そして今年コロナ危機で3月に12兆円まで枠を増やしました」
今や日銀が購入したETFは時価で39兆円にまで達している。なぜ、日銀はここまでETFを買い続けるのか。
「日銀は金融緩和の一環と言っていますが、市場では株価の下支え策と受け止められています。量が増え続けているのは、マーケットは日銀の『買い』にすぐなれっこになってしまうからです。量を増やさないと株価下支えの『効き目』が切れてしまうのです。一種の中毒といっていいでしょう」(井出上席研究員)
ETFも投資信託だから、その背後には現物株の裏付けがある。日銀から買いが入ると運用会社は新たなETFを組成するために市場からの現物買いに走る。投資家は、日銀の買いで価格が上がったETFと現物の価格差からの鞘取りを狙って現物買いに走る。このように、日銀がETFを買うと、さまざまなルートで現物株に買いが入るから株価が上がるのだ。
そのかいあって、コロナでの3月の暴落を除いては株価は上昇基調を保っている。日銀のETF買いは、止めてしまえば株価が維持できなくなる恐れがある。
「だから、もはや簡単に止めることは不可能なレベルになっています」(同)
ジム氏も、こうした流れを見越しているのだろうが、では、なぜジム氏は日銀のまねをすれば儲かると思っているのか。 以下ソース https://news.yahoo.co.jp/articles/8733ec6d4a244224087db766f90898b2f4c4f96d?page=1