1: 首都圏の虎 ★ 2020/09/24(木) 23:29:51.15 ID:Orz269HK9
ハンバーガーやピザを凌ぐ急成長ぶり
写真:現代ビジネス
日本のマーケット調査会社・富士経済が今年6月に発表した外食産業国内市場調査によれば、「唐揚げ」をメインとして提供するイートイン、テイクアウト両方の店舗を対象としたマーケットは、2019年に853億円、そして2020年には1050億円の見込みであるそうです。
前年比で23.1%増という予測値は、同調査の対象となったハンバーガーや宅配ピザなどを凌ぐ数字。コロナ禍にあって、際立って好調だと言えるでしょう。
唐揚げのテイクアウト店舗は、古くから“唐揚げの聖地”と呼ばれてきた大分県中津市に端を発する形で「有名店」が誕生。2010年頃から全国に出店するようになり、2011年の東日本大震災の経済不況化で、さらに出店が加速したと考えられます。
また、その後も勢いは止まらず、上記のレポートによれば、
〈2019年は『から好し』を中心に、『からやま』『からあげ縁』『鶏笑』なども店舗数を増加させ、消費者への認知が広がったことで需要が増加し、市場は2018年比41.0%増となった。2020年も上位チェーンの新規出店が続いている〉
とのことです。
そもそも唐揚げブームが過熱したきっかけは、2014年12月19日、とんかつ専門店『かつや』などの運営で知られるアークランドサービスHDが、浅草の名店『からあげ縁‐YUKARI‐』とコラボし、神奈川県相模原市にからあげ専門店『からやま相模原店』を開店。店舗展開を始めたことにあると筆者は考えています。
その後、しばらくして、すかいらーくグループが手掛ける『から好し』が2017年に新業態としてスタート。2018年6月末には急成長を遂げています。
この2017年から2019年という期間は外食業界において、前述の『かつや』のような「とんかつ店」を新業態として始める企業が急増した時でもあります。しかし、コロナ禍を背景に、そうした企業が次々に、とんかつより価格帯が低く日常性の高い「唐揚げ」業態に移行したと言えるでしょう。
このように、唐揚げ市場の急成長のウラには、消費者目線でのブーム以上に、外食企業目線でも業態として優れていた、という意味合いが大きいのです。そこで、この業態の優れている点について解説したいと思います。
日本人の「定番のおかず」になったワケ
Photo by iStock
まず、日々の食生活の中で唐揚げ自体の「喫食頻度」が極めて高いことが挙げられます。
唐揚げは、けっして“ごちそう”という位置づけではありません。しかし、いつの時代にも常に“定番のおかず”として不動の地位を築いています。
また、それ単体でもおかずになりますが、脇役的な位置づけをこなすことができるこのも唐揚げならではの話です。例えば、ラーメンやおにぎり、サンドイッチといった主食とのセット、カレーのトッピング、そしてお酒のおつまみ……様々な利用シーンで活躍します。
この背景にあるのは、日本の鳥肉の流通が「丸鳥」での流通でなく、「若鶏(ブロイラー)」の切り身での流通が主であるということです。
唐揚げでよく使用されるブロイラーは、肥育期間が短いため、比較的安い食材として流通しています。さらにブラジルなどの海外から輸入されたものは、他の肉類にはない価格で仕入れることも可能です。
一方、ブロイラーは肉自体に味わいはありません。しかし、肉質はやわらかく、しっかり味付けすれば美味しくいただける食材でもあります。
そのため、第二次大戦後の食糧難を経験した日本の家庭の食卓において、安価な食材としてブロイラーが、さらにそれを手軽に美味しく食べる調理方法として唐揚げが、重宝され、他にはない喫食頻度の高さを維持することができたのです。
古くから喫食頻度の高い料理であった唐揚げ。ですが、こと近年になってそのニーズの拡大に拍車をかけたのが、「食の外部化」にあります。
女性の社会進出や高齢者を含む単身世帯の増加を背景に、家庭で揚げ物料理をする機会が減少しています。それが、揚げ物全体のマーケットの拡大に寄与していると考えられるのです。
全文はソース元で
https://news.yahoo.co.jp/articles/2c5389c4d08710d8a8e7c65c9a0008756de88720