【富の再分配】「ベーシックインカム」いくらが適正?「月28万円」のスイスでは…高すぎて「働かなくなった国」も

衆議院選挙でも言及する党が現れた「ベーシックインカム」ですが、いまいち、関心は高まっていません。実験的に導入された国もあれば、国民投票で否決されたところも。過去には、支給額が高すぎて人々が働かなくなってしまった例まで……。いったい、いくらが適正なのか? 国内の議論に足りないものとは? 専門家に聞きました。
■「AIからBIへ」スローガンに欠けていたこと
話を聞いたのは、駒沢大学准教授の井上智洋(ともひろ)さんです。
井上さんは、まず「ベーシックインカム」が日本では「全然、知られていない」と言います。
今回の衆院選で、一部、注目されましたが「注目のされ方が悪かった」と指摘します。
「希望の党の小池百合子代表が『AIからBIへ』というスローガンを訴えていました。しかし、選挙で言及するには、財源についてもう少し煮詰める必要があると感じました」
井上さんは、小池代表が発言したのにもかかわらず、全国的な広まりを見せなかった原因として「準備不足とリアリティーのなさ」を挙げます。 ■誰が得して、誰が損する?
井上さんは「ベーシックインカム」について、財源を抜きに議論はできないと強調します。
「ベーシックインカムの財源は主に税金です。そして、財源についての問いの立て方が大事になってきます」と指摘します。
「必要な制度であれば、税金をとってやればいい。でも、税金を取られるのはみんな嫌がります。税金を払う『損』とベーシックインカムによる『得』の差し引きを考える必要があります」
井上さんの計算では、平均的な所得をもらっている人にとって、その「差し引き」はあまり変わらないそうです。一方、平均より低い所得の人は、得が大きくなります。
そして、平均より高い所得、つまり、お金持ちは損の方が大きくなります。
「ベーシックインカムは一つの社会保障制度なので、基本的な考えは、お金持ちから低所得層へ富の再分配です」
その上で、井上さんは、所得税率の設定や税金徴収の姿勢など、お金持ちでも納得できるような方策を考えていくべきだと訴えます。
■導入されたら生活保護は…
井上さんは、「ベーシックインカム」を導入する場合、失業手当や児童扶養手当などは廃止され「ベーシックインカム」に一本化されるべきだと考えます。 その結果、生活保護は「最後の守り」として「めったに発動はしない」存在になります。
生活保護の対象者は今よりも少なくなり、病気や障害などで「ベーシックインカム」の金額だけでは生活できない場合に限って支給されます。
■海外で高まる関心
海外では「ベーシックインカム」への注目が高まっています。
「ベーシックインカム」の世界大会「BIEN」(Basic Income Earth Network)は、2016年に韓国で開催され、2017年にはポルトガルで開かれました。
フィンランドでは、実験的に導入されるなど、特にヨーロッパで「ベーシックインカム」への注目が高いそうです。
そんな中、井上さんの目には「日本は弱者へ冷たい国」に映るそうです。
「勤勉さなどを美徳にしてきたからでしょうか。もともと聖書にあった『働かざる者食うべからず』という言葉が、日本で社会保障の話をする時に、よく出てきてしまいます」 ■スイスの国民投票「私でも反対」
一方、2016年にスイスで「ベーシックインカム」を巡る国民投票が行われ否決されました。
その理由について、井上さんは「月額28万円という支給額が高過ぎた」と指摘します。
「月額28万円では、財源が確保できず、財政が立ちゆかなくなります。ベーシックインカムを擁護する私でも反対しますよ。ここで失敗例を作ってしまったら、今後、ベーシックインカムが議論しにくくなりますから」
>>2以降に続く
配信11/25(土) 7:00 withnews https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171124-00000003-withnews-bus_all&p=1
■国民が働くなったナウル
「ベーシックインカム」の支給額が高すぎると、財政以外にも深刻な影響ができます。人々が働かなくなるのです。
国として正式に「ベーシックインカム」を導入した例があります。人口約1万人の太平洋上にある小さな島国「ナウル共和国」です。
20世紀初期からリン鉱石が発掘され、1980年代には最盛期を迎えました。膨大な収入によって「ベーシックインカム」が導入され、世界で最も高い国民所得を誇りました。
その結果、何が起きたのか。
井上さんは「数十人の公務員以外、全国民が働かなくなったのです」と話します。
「ナウル国民の生活は『1日3食が外食で、高級外車がガス欠という理由で捨てられた』と言われるほどでした」
ところが、2000年代以降、ナウルのリン鉱石が枯渇すると、ナウルの経済は破綻(はたん)しました。現在、ナウルの「ベーシックインカム」が廃止されており、外国の支援を得ながらかろうじて維持している状態になっています。
■適切な額とは?
スイスとナウルの事例から、井上さんは「適切な額を決めるのが重要」と強調します。
それでは、日本だといくらが適切なのでしょう?
「現在、日本で主に提唱されているベーシックインカムの額は月7~8万円です。ベーシックインカムは、あくまでも最低限の生活を保障する制度です。7~8万円の給料で満足する人は少ないことから、働いている人の多くは仕事を続けると思われます」
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■導入に必要なこと
井上さんは「ベーシックインカム」を導入するために必要な条件として、国民が制度について関心を持つことを挙げます。
フィンランドが実験的に導入できたのは、国民の「ベーシックインカム」への関心が高く、69%が賛成をしていたことが背景にありました。
井上さんは「政治家も制度をよく知っておいてほしい」と言います。
「政治家の発言によって、制度への注目が集まります。財源や支給額などを理解した上で、発信してほしいです」
今後は人工知能の進化などによって、働き方が今まで以上に大きく変わっていきます。
井上さんは「失業者が増えてしまった時のために、社会保障制度としてのベーシックインカムを真剣に考えていくべきです」と話していました.
終り
>>2
なんでナウルがBIの先例になってるんだよ?
あれはどちらかというと共産主義的な私有否定の国家事業の文脈の話だろうに。
(島というより国土を削って売るという都合上、国民全体がオーナーになっただけ)
BIの第一の先行例ってのは、アフリカのナミビアの事例をもって嚆矢とするんだっての。
BI議論に付き合って長いけど、まーた詐欺師みたいのが出現し始めてるのな。
しかもこいつ(駒沢大学准教授:井上智洋)の活動履歴調べてみたら、
BIについて上等こきだしたのはつい最近で専門はAI。
そこから「AIが人間の仕事を奪うからBIが必要だー!」という付け焼刃でモノ言ってるだけという。
ほんとそれw
ナウル共和国はベーシックインカムではないわなw
>現在、日本で主に提唱されているベーシックインカムの額は月7~8万円です。
これで年金が切られたら、年金生活者は、ほぼ全員貧民になる。
若い頃働いて税金をいくら払っても、年を取ったら最貧民だ。
スイスの物価は激高だから日本の28万円分の価値は無いけどな
だから実施した国がないの
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日本は労働環境が最悪だから。
だからBIで労働環境がよくなるっって話なんだが
生活のために労基違反でも働いてる人が働かなくなるからそうだな
この衣食住に必要な分を賄えつつ『あれも欲しい』けどギリギリ届かない位置にするのがベスト
ベーシックインカムなくなったら当然健康保険もなくなるんやで。
虫歯の治療だけで何十万、下手すりゃ何百万かかるようになるで。
>井上さんは「適切な額を決めるのが重要」と強調します
これは無理。
集められる金額が先に決まって、それを対象人数で頭割するという順にどうしてもなる
先に欲しい金額、適切な金額が決まるというやり方は不可
一体化した場合、金額にすると具体的にいくら節約できるんだろうか
試算出てる?
現制度の人件費や箱物などを入れた徴税経費と配布経費とか相当の額になりそうなんだが
年金や失業保険、生活保護や医療、介護とかの社会保障、つまり、万一の保険に属する財源を、最初から均等に配るだけだから。
メリットとしては行政のスリム化。
社会保障にかかわる膨大な公務員を食わせる必要が無くなる。
その分、税金も少なくなるが、現実は月額数万円じゃなかろか。
けど、いざ、困った時、ベーシックインカムで出す、それ以上のお金は出ませんよと。
勝手にしてくれと言う制度。
労働意欲を削がれない金額だとよ
おまえは奴隷な
基礎控除額を超えるから、税金
と社会保険料で徴収されて、手元に
残らなくなるんじゃないか。
社会保障制度改革の線で行くとおそらくそうなる
金の配り方は変わるけど配る金の集め方は変わらない
金の集め方変えるなら別途に議論する必要がある
従業員がみんな辞めてく。
起業したい人には地獄かもしれんね
なんでや?投資が集まるだろ?アホか?
あれらの国は油が枯渇したり電気自動車が主流になったらどうすんのかねえ
なんにもないだろ
治安悪くなる
資源がない国にとっては富の再配分しか財源がない
手切れ金だな
セーフティネット無くすための
FXで100倍にしてやんよ
今の8万の生活は出来んだろうなぁ
適切な税率設定したらギリシャでも大した混乱無く可能って出るんだけど、
色々な間違った常識が原因でベーシックインカムの財源を示せる経済学者が存在してない。
全員に8万円あげるなら、サラリーマンは実質20万円くらい増税で苦しくなるだけじゃないのか?
それとも空から金が降ってくるのか?