
ゴールドマン、原油急落の影にウォール街ーヘッジ戦略が急落の一因
Javier Blas、Jack Farchy、Catherine Ngai 2018年11月15日 14:54 JST →原油は13日に7.1%下落と、3年で最大の下げを演じた →石油生産会社のヘッジの相手方となった金融機関による売りが主因
13日の原油相場急落の原因について、さまざまな説が飛び交っているが、ゴールドマン・サックス・グループのアナリストらはその主な原因の一つを特定したと考えている。
原油は13日に7.1%下落と、3年で最大の下げを演じた。14日には反発した。
ゴールドマンのアナリストらはモメンタム戦略と、石油生産会社のヘッジの相手方となった金融機関による売りが組み合わさって急落につながったとみている。
ジェフ・カリー氏らゴールドマンのアナリストはリポートで「スワップディーラーが石油生産会社の既存のヘッジプログラムによるリスクを管理するため原油先物の売りを増やした」ことが急落の主因だと記述した。
石油生産会社はしばしば、価格を固定するため銀行からプットオプションを購入する。原油相場がこのオプションの行使価格に近づくと、銀行は自らのリスクをヘッジするため大量の先物を売ることを迫られる。
ゴールドマンは特定の生産者の名前を挙げなかったが、例えばメキシコ政府は年間2億5000万-3億バレル程度の原油について銀行や商社からプットオプションを購入する。
原題:Goldman Says Wall Street Hedging Strategies Added to Oil Rout(抜粋)