
トランプ氏は次世代通信規格「5G」に関連し「米国に5G、6G技術ができるだけ早くほしい。米企業は取り残されないように努力を強化すべきだ」と語り、米国の通信関連企業に投資拡大を促した。ファーウェイに直接言及はしていないが、先進的な技術を排除すべきではないとの考えを示した。
トランプ氏は過去にもカナダの司法当局によるファーウェイ副会長の逮捕を中国との取引材料に使う可能性をほのめかした経緯がある。先進技術排除の見直しに言及したのは、中国との貿易交渉を米国に有利に進める狙いがあるとの観測も浮上している。
一方、ポンペオ氏は21日のFOXニュースのインタビューで「プライバシーに対するリスクはとても差し迫ったものだ」と述べ、5Gでファーウェイ製品の採用を検討する欧州諸国を改めてけん制した。
トランプ政権は安全保障上の懸念を理由に5G通信網にファーウェイ製品を使わないように同盟国などに働きかけてきた。だが機密情報の共有網を築く「ファイブ・アイズ」の一員である英情報当局が「リスクは管理可能」との判断を示すなど温度差も出ている。
ポンペオ氏はファーウェイ製品の導入を容認する国が欧州に出てきていることに関し「理由の一部は商業的なものだ」と語り、同社製品の低コストが要因になっていると認めた。同時に「人々の安全を維持することは常に安価とは限らない」とクギを刺した。 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41598370S9A220C1EAF000/