1: 記憶たどり。 ★ 2019/04/13(土) 08:37:04.21 ID:vkVa+cik9
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190413-00276451-toyo-bus_all
新しい元号が「令和」と決まり、街のあちらこちらで「平成最後の」という言葉が使われている。令和の「令」の字は、「令息」「令嬢」「命令」などに使われていて、『論語』には「巧言令色、鮮(すくな)し仁」という言葉もあり、それ自体が悪い意味ではないとしても、少し冷たい印象を持つのだが、さてどんな時代となるのだろうか。
■新紙幣発行は高額紙幣廃止のチャンスを逸する
さて、新元号に続いて、2024年度から使われるという新しい紙幣が発表された。20年ぶりのデザイン更新となる。新札の顔となった、多くの企業をつくった渋沢栄一、女性の学びを推進した津田梅子、医学に功績のあった北里柴三郎の人選は大いによいと思う。政治家ではない点が大変結構だ。
しかし、偽札を防止するために、紙幣のデザインは時々更新が必要なのだろうが、キャッシュレス決済を推進しようとするときに新札が発表されるタイミングは何となく間が悪い。加えて、今回、1万円札を廃止しなかったことは大変残念だ。絶好のチャンスを逃したのではないか。
紙幣には、(1)発行・ATM・レジ締め作業などの各種のコストがかかること、(2)不正に利用されやすいこと、(3)不衛生であること、の主に3つの難点がある。加えて、現在のゼロ金利の環境下、いわゆるタンス預金が増えていて、お金の流通が滞っている。
1万円札を廃止すると、キャッシュレス決済が増えて、消費者にあっては高額紙幣を取り崩すことに対する心理的抵抗感が減るし、何よりもタンス預金の形で退蔵されていた資金が銀行口座に入ったり、経済取引に使われたりするようになる。経済にはプラス効果が大きいだろう。もちろん、脱税や不正な取引がやりにくくなることも好ましい。
キャッシュレス決済の普及は個人に関する大量のデータを生むので、新しいビジネスを後押しする効果があるはずだ。個人の取引のデータがビジネスに徹底的に利用されることには弊害もあるが、今後の技術進歩への効果を考えると、やはりキャッシュレス決済を推進することが正解だろう。
クレジットカードを持つことができない経済的弱者や、デジタル化になじめない高齢者などに配慮したのかもしれないが、「現金の使用を減らそう」という方向性を明確に打ち出すとよかったのではないか。1万円札の廃止とともに、日本銀行がデジタル通貨を発行することを発表するとよかったのではないか。このたびは、惜しいチャンスを逃したように思う。
■「令和」のプラス・サプライズは消費増税再延期
「平成最後の」経済状況は、残念ながら明るくない。日銀短観も悪化してきたし、景気先行指数、同一致指数もともに下落トレンドにあり、機械受注(2月は前年比マイナス5.5%)、首都圏マンション契約率などを見ても、政府が言うような「ゆるやかな拡大」というような和やかな状況ではない。何よりも現金給与総額(全産業、2月)が前年比マイナス0.8%と、勤労者の収入が伸びていない点が重苦しい。
前回の本連載のぐっちーさんの記事によると、景気は消費税次第とのことだが、筆者もこの点に同意するし、とても消費税を上げていい環境ではないと判断する。予定通りに消費税率を引き上げると、消費者は急激に支出を絞り込むのではないだろうか。
筆者は、先日ある女性誌で「消費税増税対策」の取材を受けた。筆者を含めて4人が提起した消費増税対策は、「格安スマホへの乗り換えによる通信費削減」「不要な生命保険の解約」「電気・ガスの料金比較による節約」「スマホ決済の利用によるポイント獲得」とさまざまだったが、こうした企画自体が消費者の節約志向を強く意識したものだ。
ちなみに、世論調査では約6割の人が「食費」を節約対象に挙げているとのことだが、食費の節約はお勧めしない。
節約で大切なのは、①確実であること、②ストレスが小さいこと、③悪影響が小さいこと、の3点だが、食費の節約はストレスになりやすいうえに、効果が不確実だし、栄養・味覚・満足度などに悪影響が及ぶ。一度決めると安定した効果が得られやすい「固定費」から見直すのが常道だ。
期待して裏切られた場合が悲惨であるかもしれないのだが、消費税の増税は再延期される可能性が大いにあるのではないか。
新しい元号が「令和」と決まり、街のあちらこちらで「平成最後の」という言葉が使われている。令和の「令」の字は、「令息」「令嬢」「命令」などに使われていて、『論語』には「巧言令色、鮮(すくな)し仁」という言葉もあり、それ自体が悪い意味ではないとしても、少し冷たい印象を持つのだが、さてどんな時代となるのだろうか。
■新紙幣発行は高額紙幣廃止のチャンスを逸する
さて、新元号に続いて、2024年度から使われるという新しい紙幣が発表された。20年ぶりのデザイン更新となる。新札の顔となった、多くの企業をつくった渋沢栄一、女性の学びを推進した津田梅子、医学に功績のあった北里柴三郎の人選は大いによいと思う。政治家ではない点が大変結構だ。
しかし、偽札を防止するために、紙幣のデザインは時々更新が必要なのだろうが、キャッシュレス決済を推進しようとするときに新札が発表されるタイミングは何となく間が悪い。加えて、今回、1万円札を廃止しなかったことは大変残念だ。絶好のチャンスを逃したのではないか。
紙幣には、(1)発行・ATM・レジ締め作業などの各種のコストがかかること、(2)不正に利用されやすいこと、(3)不衛生であること、の主に3つの難点がある。加えて、現在のゼロ金利の環境下、いわゆるタンス預金が増えていて、お金の流通が滞っている。
1万円札を廃止すると、キャッシュレス決済が増えて、消費者にあっては高額紙幣を取り崩すことに対する心理的抵抗感が減るし、何よりもタンス預金の形で退蔵されていた資金が銀行口座に入ったり、経済取引に使われたりするようになる。経済にはプラス効果が大きいだろう。もちろん、脱税や不正な取引がやりにくくなることも好ましい。
キャッシュレス決済の普及は個人に関する大量のデータを生むので、新しいビジネスを後押しする効果があるはずだ。個人の取引のデータがビジネスに徹底的に利用されることには弊害もあるが、今後の技術進歩への効果を考えると、やはりキャッシュレス決済を推進することが正解だろう。
クレジットカードを持つことができない経済的弱者や、デジタル化になじめない高齢者などに配慮したのかもしれないが、「現金の使用を減らそう」という方向性を明確に打ち出すとよかったのではないか。1万円札の廃止とともに、日本銀行がデジタル通貨を発行することを発表するとよかったのではないか。このたびは、惜しいチャンスを逃したように思う。
■「令和」のプラス・サプライズは消費増税再延期
「平成最後の」経済状況は、残念ながら明るくない。日銀短観も悪化してきたし、景気先行指数、同一致指数もともに下落トレンドにあり、機械受注(2月は前年比マイナス5.5%)、首都圏マンション契約率などを見ても、政府が言うような「ゆるやかな拡大」というような和やかな状況ではない。何よりも現金給与総額(全産業、2月)が前年比マイナス0.8%と、勤労者の収入が伸びていない点が重苦しい。
前回の本連載のぐっちーさんの記事によると、景気は消費税次第とのことだが、筆者もこの点に同意するし、とても消費税を上げていい環境ではないと判断する。予定通りに消費税率を引き上げると、消費者は急激に支出を絞り込むのではないだろうか。
筆者は、先日ある女性誌で「消費税増税対策」の取材を受けた。筆者を含めて4人が提起した消費増税対策は、「格安スマホへの乗り換えによる通信費削減」「不要な生命保険の解約」「電気・ガスの料金比較による節約」「スマホ決済の利用によるポイント獲得」とさまざまだったが、こうした企画自体が消費者の節約志向を強く意識したものだ。
ちなみに、世論調査では約6割の人が「食費」を節約対象に挙げているとのことだが、食費の節約はお勧めしない。
節約で大切なのは、①確実であること、②ストレスが小さいこと、③悪影響が小さいこと、の3点だが、食費の節約はストレスになりやすいうえに、効果が不確実だし、栄養・味覚・満足度などに悪影響が及ぶ。一度決めると安定した効果が得られやすい「固定費」から見直すのが常道だ。
期待して裏切られた場合が悲惨であるかもしれないのだが、消費税の増税は再延期される可能性が大いにあるのではないか。