平昌五輪開幕まで140日となったが、「平昌」という文字は、韓国よりも日本の方で多く見かける気がする。
金浦空港やソウル駅などに公式グッズの売り場があるが、立ち寄る人はあまりいない。
では現地はどうなのか。
先週韓国に行く機会があったので、短時間ではあるが、平昌にも足を伸ばしてみた。
平昌の今を、2回に分けて書いてみたい。
■開発が進む平昌
平昌には、スケート会場でもある江陵(カンルン)を拠点に回ってみた。
江陵には今回が4回目になるが、かつては、山また山を越える、難コースのイメージがある。
しかし今回は、新しいトンネルもできて、随分便利になった。
ソウルから江陵に行った時は、渋滞に巻き込まれて3時間を超えたが、江陵から東ソウルのバスターミナルへは、2時間40分で行けた。かつてに比べると1時間近い短縮だ。
途中のトンネルは一部工事中で、赤いランプと警報音が鳴り続けており、軍事施設に入ったような感じがする。
年末にはKTXも開通する予定なので、山に阻まれ、陸の孤島のイメージがあった江原道も変わっていくだろう。
ただそれは、そうした地理的条件ゆえに残っていた、この地域の良さを、消す可能性もある。
韓国の新聞も見ると、平昌五輪そのものの記事は多くないが、不動産や開発関連の広告はよく目にする。
実際平昌に近づくと、新たに開発された地域や、ペンションのような建物が目立つようになった。
平昌付近の高速道路には、「霧に注意」の看板もあった。スキー競技の開催地である平昌は、霧が多い地域だ。
江陵など東海岸の地域は、海流の影響もあり、冬場はソウルなどより、気温が高い。
しかし、江陵市と平昌郡の境界に位置する大関嶺の山々は、韓国で最も寒い地域の一つだ。狭いエリアで、標高の高低差によるもの以上の温度差があるので、風も強く、霧も発生しやすい。
私が平昌に行った日は、曇りに小雨のあいにくの天気。それは天気予報で分かっていたので、残念だったが、実際の競技は悪天候の中で行われることもあるので、それを見ておくのも悪くないと、気を取り直して、江陵のバスターミナルから、平昌に向かった。
開閉会式が行われるオリンピックスタジアムや、メイン会場の一つであるアルペンシアリゾートには、横渓(フェンゲ)のバスターミナルが拠点になる。
コンビニと乗車券売り場などが入った小さなターミナルの建物は、まだ真新しい。バスは2台停車するのがやっとで、トイレは仮設という、田舎のバスターミナルといったところだが、江原道(カンウォンド)内だけでなく、ソウルに向かうバスも発着する、この地域の交通の拠点でもある。
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横渓バスターミナルから、開閉会式が行われるオリンピックスタジアムへは、歩いていける距離にある。
スタジアムに向かう途中の歩道は、ほとんどはがされ、新しいブロックを敷き詰める工事が各所で行われている。韓国では土台の工事がしっかりしておらず、敷き詰めたブロックが波打つことがよくある。やるなら、そこはしっかりやってもらいたい。
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2017年09月24日
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>>2に続きます。