
「年2%」の目標を下回る物価上昇率について、イエレン氏は「長くは続かず、来年には上向くだろう」と指摘。それでも、イエレン氏は最近の物価低迷は「今年最大の驚きだ」と話した。失業率が改善しているのに物価が上がらない先進国共通の状況については、雇用環境にさらなる改善の余地があることや、ネットでの買い物の急増といった技術革新を挙げた。
また、討論会に同席した日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は「2%の物価目標達成はまだかなり先だ」としたうえで、「目標をできるだけ早く達成できるよう、強力な金融緩和を続けていく」と述べた。賃金の伸びについては「雇用環境の改善と比べると控えめだ」とし、低成長が続くなか企業が賃上げに慎重になっていることなどが要因だと指摘した。(ワシントン=五十嵐大介、栗林史子)
配信2017年10月16日09時56分
朝日新聞デジタル
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