1: ノチラ ★ 2018/01/31(水) 21:29:53.81 ID:CAP_USER
仮想通貨の「Tether(テザー)」に関する疑惑が相次いでいる。米ドルの価格に連動していることを謳っていたが、発行額に相当する米ドルを発行元が保有していない可能性が指摘されているのだ。もし疑惑が本当なら、ビットコインを含むあらゆる仮想通貨の信頼問題に発展するだけでなく、市場崩壊につながる可能性すら見えてきた。
暗号通貨(仮想通貨)は、その不安定さからFUD(恐怖・不安・疑念)が支配する世界だ。そして現在、なによりもFUDを煽っているのが、Tether(テザー)という独自通貨である。
ビットコインをはじめとする多数の暗号通貨とは異なり、Tetherはいわゆるステーブルコイン(価値が変動しないよう設計された通貨)だ。大半の暗号通貨が激しい価値変動の影響を受けやすい一方で、Tetherは米ドルの価格に連動していることを謳っている。ビットコインとドルの取り引きを銀行で行うことは厄介で費用もかかりがちだが、Tetherはシンプルかつ低コストで、スピーディだ。
ところがこの数週間、懐疑論者たちがTetherのほぼすべての側面に一斉に疑問を投げかけている。その疑惑とは、流通するTetherの総額が、運営会社(通貨と同名のテザー)が保有する米ドルの総額と本当に合致するのか──という点だ。
もしテザーが本当に流通額と同額の米ドルを保有しているのであれば、理論上は保有者全員がいつでもTetherを同社に売り戻し、同額のドルを入手できる。この信用こそが、Tetherの米ドル連動制を支えているわけだ。
揺らぐTetherの信頼
Twitterや掲示板のReddit、ブログ、そして先日開催されたビットコインカンファレンスなどでは、外部監査を通じて米ドルの準備高をテザーが証明するよう求める声が噴出していた。テザーはその要求に応じていないうえ、同社の監査に向けて準備していた監査法人フリードマンLLPとの関係を打ち切ったという噂を公式に認めた。
『ブルームバーグ』は1月30日(米国時間)、米商品先物取引委員会がテザーに召喚状を送付したと報じている。同社の広報担当は「当社は定期的に捜査当局の法的審査を受けており、監督機関も調査を行っています。このような要望に対して一切コメントしないのは当社のポリシーです」としており、そのほかのコメントを控えている。
もし流通額と同額の米ドルを保有していないなら、理論上はテザーはいくらでも通貨を発行できることになる(これとは対照的に、ほかの暗号通貨は厳格かつ予測がつくルールに従って新しいトークンを生成する)。ほかにも、ビットコインの価格下落に合わせたタイミングでテザーが新規の通貨を発行し、Tetherを使ってビットコインを買いあさる──といった可能性も指摘されている。
一部の観測筋は、こうした購入行動が結果的にビットコインの価格をつり上げているのではないかと指摘している。ウォールストリートの元トレーダーで、現在は暗号通貨の新興企業各社に投資してコンサルティングを行うジル・カールソンは、次のように語る。「ビットコインなどの暗号通貨の普通ではない価格高騰は、Tetherが何もないところから発行されたことが原因の可能性があります。これは重大な懸念材料です」
もし投資家がTetherに不信感を抱けば、暗号通貨版の取り付け騒ぎに発展する可能性がある。また、Tetherは暗号通貨取引所の安定化に貢献している。その崩壊は、一部の取引所を完全停止に追いやり、数十億ドルもの資産を一晩で消失させ、ビットコインなどの新技術に対して高まりつつあった一般の関心を損なう可能性がある。
その最前線にいるのが、ブロックチェーン技術を用いた通貨が取引されるコインベース、ビットレックス、クラーケンといった100カ所以上の取引所だ。ここ数年、一部の取引所は従来の金融パートナーとの提携を解消することになったり、新しいパートナーが見つからなかったりしている。このため投資家は、保有する暗号通貨を米ドルなどの法定通貨に換金するのが難しくなっている。
問題の兆しが見えてきたのは昨春のことである。台湾銀行とウェルズ・ファーゴという大手2行が、Tetherの取り引きから手を引くことを明らかにしたのだ。
さらにこの2つの銀行は、取引所のビットフィネックスとの取り引きも中止することを明らかにした。というのも、ビットフィネックスとテザーは、どちらも最高経営責任者(CEO)、最高執行責任者(COO)、最高戦略責任者(CSO)、最高コンプライアンス責任者(CCO)、そして法律顧問といった経営トップが同じだったからだ。
以下ソース
https://wired.jp/2018/01/31/tethers-collapse/
暗号通貨(仮想通貨)は、その不安定さからFUD(恐怖・不安・疑念)が支配する世界だ。そして現在、なによりもFUDを煽っているのが、Tether(テザー)という独自通貨である。
ビットコインをはじめとする多数の暗号通貨とは異なり、Tetherはいわゆるステーブルコイン(価値が変動しないよう設計された通貨)だ。大半の暗号通貨が激しい価値変動の影響を受けやすい一方で、Tetherは米ドルの価格に連動していることを謳っている。ビットコインとドルの取り引きを銀行で行うことは厄介で費用もかかりがちだが、Tetherはシンプルかつ低コストで、スピーディだ。
ところがこの数週間、懐疑論者たちがTetherのほぼすべての側面に一斉に疑問を投げかけている。その疑惑とは、流通するTetherの総額が、運営会社(通貨と同名のテザー)が保有する米ドルの総額と本当に合致するのか──という点だ。
もしテザーが本当に流通額と同額の米ドルを保有しているのであれば、理論上は保有者全員がいつでもTetherを同社に売り戻し、同額のドルを入手できる。この信用こそが、Tetherの米ドル連動制を支えているわけだ。
揺らぐTetherの信頼
Twitterや掲示板のReddit、ブログ、そして先日開催されたビットコインカンファレンスなどでは、外部監査を通じて米ドルの準備高をテザーが証明するよう求める声が噴出していた。テザーはその要求に応じていないうえ、同社の監査に向けて準備していた監査法人フリードマンLLPとの関係を打ち切ったという噂を公式に認めた。
『ブルームバーグ』は1月30日(米国時間)、米商品先物取引委員会がテザーに召喚状を送付したと報じている。同社の広報担当は「当社は定期的に捜査当局の法的審査を受けており、監督機関も調査を行っています。このような要望に対して一切コメントしないのは当社のポリシーです」としており、そのほかのコメントを控えている。
もし流通額と同額の米ドルを保有していないなら、理論上はテザーはいくらでも通貨を発行できることになる(これとは対照的に、ほかの暗号通貨は厳格かつ予測がつくルールに従って新しいトークンを生成する)。ほかにも、ビットコインの価格下落に合わせたタイミングでテザーが新規の通貨を発行し、Tetherを使ってビットコインを買いあさる──といった可能性も指摘されている。
一部の観測筋は、こうした購入行動が結果的にビットコインの価格をつり上げているのではないかと指摘している。ウォールストリートの元トレーダーで、現在は暗号通貨の新興企業各社に投資してコンサルティングを行うジル・カールソンは、次のように語る。「ビットコインなどの暗号通貨の普通ではない価格高騰は、Tetherが何もないところから発行されたことが原因の可能性があります。これは重大な懸念材料です」
もし投資家がTetherに不信感を抱けば、暗号通貨版の取り付け騒ぎに発展する可能性がある。また、Tetherは暗号通貨取引所の安定化に貢献している。その崩壊は、一部の取引所を完全停止に追いやり、数十億ドルもの資産を一晩で消失させ、ビットコインなどの新技術に対して高まりつつあった一般の関心を損なう可能性がある。
その最前線にいるのが、ブロックチェーン技術を用いた通貨が取引されるコインベース、ビットレックス、クラーケンといった100カ所以上の取引所だ。ここ数年、一部の取引所は従来の金融パートナーとの提携を解消することになったり、新しいパートナーが見つからなかったりしている。このため投資家は、保有する暗号通貨を米ドルなどの法定通貨に換金するのが難しくなっている。
問題の兆しが見えてきたのは昨春のことである。台湾銀行とウェルズ・ファーゴという大手2行が、Tetherの取り引きから手を引くことを明らかにしたのだ。
さらにこの2つの銀行は、取引所のビットフィネックスとの取り引きも中止することを明らかにした。というのも、ビットフィネックスとテザーは、どちらも最高経営責任者(CEO)、最高執行責任者(COO)、最高戦略責任者(CSO)、最高コンプライアンス責任者(CCO)、そして法律顧問といった経営トップが同じだったからだ。
以下ソース
https://wired.jp/2018/01/31/tethers-collapse/